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茣蓙(ござ)の歴史

*茣蓙という言葉について

 まずは「茣蓙」という文字についてお話したいと思います。「茣」という文字は「呉」の上に草かんむりがついていますが、「呉」は魏・呉・蜀の呉、つまり中国のことですね。ということは、この「茣」の一文字だけでも、古い時代、中国から「ござ」が伝わってきたことが想像できると思います。しかし、中国での漢語では「茣蓙」という言葉はないようです。漢字としては「蓙」だけで「ござ」を意味し、「茣」にはまったく「ござ」の意味はありません。次に「蓙」という文字についてですが、これは古くからの中国の文字です。きっと昔の中国人も藁やい草で編んだものを使っていたことが想像できます。農業は大陸から伝わってきたのですから当然ですね。しかし、この「蓙」という文字は、現在の中国ではほとんど死語だそうです。ちなみに、日本語では「蓙」の一文字だけで、「ござ」と読んでも間違いではありません。

*日本人はいつから茣蓙を使ってる?

 日本人はいつ頃から茣蓙を使い始めたのでしょうか。九州歴史資料館の調査によって、太宰府市道場山遺跡の弥生時代中期の棺の中から畳表状のものが発見されています。このことから、約2千年前から既に死者を葬うのに「い草」使用されていました。これは、存命中の日常生活の道具に寝かしたものといえるでしょう。人が生活する上で、最小限の必需品は衣食住にかかわるものであり、藁やい草で編んだ「莚(むしろ)」は「住」の部分で非常に重要なものだったといえるでしょう。従って、弥生時代といわず、もっと古い時代に茣蓙の様なものが創作されていたことも推考できると思います。

掛川織とは何?

*掛川織について

 掛川織は、福岡県の筑後地方に古くから伝わる伝統的な織り方です。掛川織は、約3cmの大きな織り目と約1cmの小さな織り目が、交互にくり返されている単純組織で、緯に織り込むい草の変化で紋様を織り出します。他の織り方と比べて目幅が広いので、表面が平面的で弾力性に富み、肌ざわりが良い製品となります。

*掛川織の名前の由来

 「掛川織」という名前の語源については、いろんな説があり確かなものがありません。一説によれば、昔の蓙商達(仲買人)は農家で織り上げた、生ござを買い集め乾燥し仕上げた。ところが天日に干していたござが、風に吹かれて川に落ちて濡れたため、物干し竿かけて乾かしたことから「かけがわ」と名づけられたとの伝聞があります。もうひとつの説は、織る時のたて糸の配え方が川の字になっていることから、「かけがわ」と言うようになったという説もありますが、はっきりした事はわかっていません。また、静岡の掛川地方との関わりの指摘される事がよくありますが、これは関係がないようです。一説には江戸時代、参勤の折に遠江の国掛川から製法を移入したとか、または掛川地方に古くから伝わる葛布(静岡の伝統織物、葛の繊維で織った布)を見て工夫したという意見もあったそうですが、それはたまたま静岡の掛川と筑後の掛川織が同文字であるという事で、だれかが想像したにすぎないそうです。あくまでも、花ござ掛川織は福岡県の筑後地方の歴史の中で培われ、育てられ、研究を重ねられて生れたものであるといえそうです。

い草のお手入れ方法

*い草製品のお手入れ方法

・まず、御使用前にかるく乾拭きをして下さい。新しい商品が届いて開封した時に、「少し粉っぽい感じがする」と感じられる場合があるかもしれませんが、それは「カビ」や「汚れ」ではありません。いぐさ製品は変色を防ぐために、泥染め加工がしてありますので、御使用前に必ず乾拭きをして下さい。

・いぐさ製品は、とても湿気を嫌います。湿気の多い場所でのご使用、保管は「カビ」の原因となりますので、充分ご注意ください。時々窓をあけて風を通し、湿気を防ぐことも大切です。万一、「カビ」が発生した場合は、日陰干しを行い、たわしやタオルで乾拭きして下さい。

・収納の際は、日陰干しをして、乾拭きをして湿気の少ない真っ暗な場所になおして下さい。いぐさ製品は、水拭きや天日干しはなるだけしないで下さい。水拭きは変色の原因になりますし、天日干しは日焼けの原因になります。